高校中退した息子のこれまで(14)
前回の記事の続きです。
息子は荒れに荒れていました。
学校に行かなくてはいけない。
でも、怖い。行かれない。
ジレンマを抱えていたのでしょう。
フェイクのナイフを買い集め、刃を出したり、しまったり、回転させたり。
色々なものを投げつけ、掃除機は
破損してしまい、リビングのガラスドアは
割れてしまいました。
壁にはボスボスッと穴があき、
ある時私を殴り、それを止めにかかった夫と長男と殴り合いになり、
夫が大けがをしそうだったため、警察に通報して、抑えてもらいました。
警察がパトカーが来てしまう。
きっと目撃した近所の人は何事があったのだろう、と思うだろう。
おおごとにしたくなかったです。
でも、危なかった。
ハンガーにかけてある新品のダウンジャケットは、息子が暴れたせいで外れたパイプハンガーの棒の先がささり、破れ、
中の羽が部屋中に舞っています。
あんなに家族に無関心な長男も見るに見かねて、暴れている次男を押さえに入っても
夫は次男に押さえつけられ、眼鏡は壊れ、、、
仕方なかったです。
きっと通報していなければ長男か、夫が大けがをしてしまっていたかもしれません。
家中めちゃくちゃでした、、、
とうとうパトカーに乗った警察官の方達が
やってきました。
恥ずかしい。
周りはどう思うだろう。
本当にドキドキしました。
(でも家族の誰かしらが警察を呼んだことは
実はこれまでにもあります。それくらい
我が家では普通の家庭では起こり得ないようなことがたくさん起こっていました、、)
そして、、、数人の警察官の方が入ってきます。
外にパトカーが止まり、なにやら無線のようなもので連絡している声が聞こえるので
どこから見てもただ事ではない様子です。
事情聴取を一人ずつされました。
本人は涙を流していました。
本命の高校に不合格になり、入学した学校ではからかわれていかれなくなってしまった。
とても辛い心情で暴れたのでしょう。
聞かれました。
どうしますか?警察の方で1日預かりますか?
そこで、まだ元気だった義父に事情を話し、義父の家に泊めてもらうことにして、警察の方に送ってもらいました。
しかし程なくして、夜中〜朝方まで、自宅電話に
何度も本人から、「眠れない」と連絡が
きます。
「パチッパチッ」という音が聴こえて眠れない、ラップ音じゃないか、怖くて眠れない、
今すぐ迎えに来て、と言うのです。
そんなことないよ、思い過ごしだよ。
と答えます。
確かに彼は、幼い頃から霊感のような
ものがあり(それとも統合失調気味だったでしょうか)、
葉っぱをちぎったら花が痛い!と言った、
とか
中学になってからは、
夜目を覚ますと、知らない武士のようなおじさんが自分を覗き込んでいた、
とかそんな不思議なことを口にしていました。
よく霊感は遺伝すると言い、私の従兄弟と、はとこはいわゆる「視える人」です。
私は視えるまではいきませんが、
そういう感覚はあるかないかと聞かれたら、
ある方かもしれません。
夫も無神経そうですが、鋭い方かも。
なので「霊感があるんだね〜誰かの遺伝かな」と軽く思っていました。
霊感なら良かったのですが、
その晩彼の訴えた「ラップ音」が統合失調の
症状だったら、、、
と今思うと怖いです。
、、、とにかく、一晩泊まり、次の日、
迎えに行きました。
(続きます)