一人は発達障害、もう一人は不登校のち中退、でもきっと大丈夫

上の子は発達障害、下の子は不登校のち高校中退しました。でもきっと大丈夫。

高校中退した息子のこれまで(46)

息子はむせび泣きながら携帯をテーブルに打ちつけています。


全て、お前のせいだ、、、


俺だって高校生活を楽しみたかった、、、


嗚咽。声だけでわかります。


どれだけ彼が苦しいか。悲しいか。

やるせないか。本当に本当に辛そうなのは

漏れる嗚咽から十二分にわかりました。




これまでの子育てに対して、

全身で恨みを表して、


自分の人生に対して絶望し、嗚咽する息子。


でも私は、謝りませんでした。


ある面、勉強をきちんとさせようと

厳しくしたことが間違っていたかもしれない。


学校や地域で問題を起こした時に

本人の言い分を聞かず頭ごなしに厳しく叱ってしまった。


それが本人が自己肯定感を持てない理由と

なってしまったかもしれない。


でも、私が謝ったところで、

彼が救われるわけではないだろう、

そう思いました。


一生、自身の状況を何かのせいにし続けて生きていくことになるでしょう。


そこで私は冷たく言い放ちました。


「あなたは、きっと一生、物事を

人のせいにして生きていくんだろうね」。


彼は黙りました。


そして、ベランダに出ると、

携帯を投げ捨ててしまいました。


「携帯は捨てた。持っていた金も捨てた」


と言います。


夏休み、昼近くの時間です。


人目が気になりましたが、携帯と現金を

探しにマンションの中庭へ降りて行きました。


掃除の業者の女性がいます。


高齢とまではいきませんが、私より上の

年代の方。


「子どもが携帯を上から落としてしまったのですが知りませんか?」


尋ねてみます。


「あら、それは大変」

気の良さそうな女性たち二人で探し始めて

くださったので、申し訳なく思い、

「他を見てみます」

と場から離れました。


家に戻ると、息子はキッチンの包丁を手に、

「今から人を殺してくる」


と言い、家を飛び出してしまいました。


(続きます)