高校中退した息子のこれまで(20)

こんにちは。読んで下さりありがとうございます

(ちなみに彼の様子ですが、現在は快方に

向かいつつあります

→アメブロに記事書いています

https://ameblo.jp/pugi1969pugi/entry-12443393192.html)。

今回も前回の記事https://www.joyjoytree.site/entry/2019/02/23/220607

の続きになります。

不穏な息子や暴言、暴力に涙することもありましたが、そんなこんなで編入する高校の編入日が

6月にやってきました。

合格の知らせをいただいてから約2週間。

息子を送って行きました。

土曜日だったので4限、昼で帰ってきました。

感想を聞いてみると、「皆、イェーイ！という

感じで歓迎してくれた」

「どうして編入したの？と聞かれたから、

[前の学校はクソだったから]と答えた」

「〇〇君という子がたくさん話しかけて

くれて、ちょっと馴染んだ」

ポツリポツリと話します。

その時思いました。

「もうこれで大丈夫。新しい学校で、全て

リセットすればいいんだ」

夫も同じだったと思います。

とにかく、これで全て戦いは終わった、と

安心しきっていたのです。

しかし、翌週から、すぐに暗転しました。

朝、送り出すと、数十分して電話が鳴ります。

ナンバーを見ると彼の携帯の番号です、、、

「ごめん。バスに乗らないで帰ってきた。

ごめんなさい。ごめんなさい。

本当にごめんなさい。」

動転して怒鳴りつけてしまいます。

「何言ってるの？！行きなさい！今から！

すぐ！早く！！」

しかし、彼はごめんなさい、を繰り返すだけ。

目の前が真っ暗になりました。

仕方なくその日は欠席させました。

この日から戦いが始まりました。

朝、起こします。

起きない時もなだめながら、何とか支度させます。

 一週間行ったらゲームに課金できるカード

〇〇円分買ってあげるよ。

などご褒美を設定してなんとか成功する日も

あれば、4限から、6限から、と遅刻して行く日。

1、2限だけ出て早退する日。

学バスが走るのは登校時下校時のみなので

自宅から車を出します。

ありがたいことに車で３０分くらいで行かれたので、ほぼ毎日送りました。

「いじめは教師が全力で阻止します」。

そう主任の先生が言って下さったように

皆息子に普通に接してくれます。

男子校ならではの良い意味での大雑把さ(？)も

うまく作用してくれたようで、

細かいことは周りの子も聞かず、一度はお弁当を

置いたまま早退してしまったことがありましたが

皆「お弁当置いて行っちゃったけれど大丈夫かな？」と無邪気に心配してくれたそう。

そんな恵まれた環境でしたが、彼にとって登校するのはなかなか難しかったようで(「人目が怖い」と言う)、毎朝支度を急かす私と、彼とのバトルが続きました。

そんな中びっくりしたのは、 体育の水泳の授業

の途中で帰ってきてしまったことです。

先生には「腹痛がするのでちょっと抜けます」と

伝えたそうですが、

本人の携帯から連絡が来た時には、

「(学バスがないから)駅まで歩いて向かっている」とのことでした。

学校から沿線の駅まで徒歩で４０分はかかります、、、

プールの途中で、教室に戻り、水着から制服に

着替えて、遠い道のりを自ら歩いてまで

帰りたい、、、

、、、、、、、、、、、、、、、、、、、

その事実に茫然としました。

「そうじゃないってわかっているんだけれど、

悪口を言われている気がした」、

帰ってきた理由について彼はそう言いました。

何が彼を壊してしまったのか？

脳がどんなダメージを受けてしまったのか？

彼に起こっていることを想像すると、真っ暗闇の

中に家族ごと放り出されたような気持ちになりました。

でも、確実に言えることは

「認知が歪んでしまうほど(周りに悪意があるという思い込み)脳がダメージを受けている」

ということでした。

長い長いあがきの日々の始まりでした。

(続きます)