一人は発達障害、もう一人は不登校のち中退、でもきっと大丈夫

上の子は発達障害、下の子は不登校のち高校中退しました。でもきっと大丈夫。

高校中退した息子のこれまで(21)

読んでくださりありがとうございます。


前回の記事https://www.joyjoytree.site/entry/2019/03/03/085201

の続きです。


息子は入学した共学の高校で、仲良くなったクラスメートの男子たちに入学早々、いじられてしまい登校できなくなってしまいます。

勇気を振り絞って登校するのですが、雰囲気を乱されたくないため、教室には入れてもらえずカウンセリングルームで最後まで過ごしました。


進学校だったため、先生にも他の高校を探すことを勧められ、編入できる高校を探して、問い合わせる日々でした。



そしてある私立の男子校に編入できるのですが

そこで見たのは、いつも他人に怯え、緊張し、

学校に行くのもままならない姿でした、、、。



朝から最後まで出席すると、数日休む。


朝は一生懸命なだめすかして、お小遣いなどと

引き換えに何とか支度させる。


しかし、車で校門まで行きおろそうとすると、


「ごめん、、、今日はやっぱり無理」


と言います。


その時、私は気が動転し、

ひどく声を荒げたと思います。


「学校に行かないのなら今すぐに働き先を決めて!さあすぐに!!早く!」


息子は「ごめん、、」としか言いません。


「お小遣いあげるから行って!!」


、、、もはや私自身、正常な判断力を失って

います、、。


せっかく支度をして校門まで来たのに、、。


と残念な気持ちと腹立たしさと、恐怖と。


一度引き返し、近くの実母のところに連れて

行ったこともあります。


ちょうど自宅と学校の中間地点にあり、

少し寄るには都合が良かったのです。


母の家はいつも綺麗に広々と片付いており、

そこでお茶でも飲み、おいしいお菓子を口にし、リラックスすれば遅刻して登校する気になるかもしれない。


、、、しかし、息子は母の家で「眠たい」と言うと、横になり、死んだように眠ってしまいます。

前の晩は10〜11時には寝たはずです。


きっと、登校するだけで脳がものすごく疲れてしまっていたのでしょう。


中学時代のハードすぎる勉強(本人が志望校に入りたくて望んでしていたのですが)

や生活(部長、委員長と色々役をこなしていました。そういう力量はないはずなのに)は、それまで社交的で、やんちゃで元気いっぱいだった息子の人格すら変えてしまったのです。


しかし、そんな悠長に分析している余裕はなく、

とにかく登校させたかった。必死でした。

お小遣い。コンビニでお菓子。ゲームに課金できるカード。

あの手この手を使い、とにかく学校に行かれるように策略するのですが、


編入した月の6月はあまり登校できませんでした。



何がいけないんだろう?

ひょっとして、霊とかそういうものがついて

いるんだろうか?


そんなことも考えました。  


次男と仲の悪い長男は次男が最初の高校で不登校になった時に、思い切って実母のところに行ってもらい、浪人生でしたのでそこから予備校に通ってもらいました。


やれることを色々やってみました。


知り合いの方が霊能者を紹介してくれ、その人に会ってみたり、


「コンプリメント」(褒めること)を実行してみたり。


息子の部屋も大掃除しました。




大切そうに本棚に並べてある、第1志望の学校の過去問、優秀だった模試の成績表、塾のテキスト、

塾のハチマキ、



辞めた高校の名札

(登校はできませんでしたが、有名な進学校だったため、彼なりにそこを誇りには思っていたのかもしれません。私個人的には、教育者として

どうなのか?という対応をされ、いくら偏差値が高くても、嫌いな学校です)。


「もう忘れようね」

息子に声をかけて捨てました。


人は目に入るものに、意識が左右されるといいます。

失敗した受験や辞めた高校のものが毎日目に入っていては、未来に進めない。


そう考えたのです。


(他には45リットルゴミ袋いっぱいの栄養ドリンクとエナジードリンクが見つかりました。

カビだらけの、部活の練習着も、、)


息子は高校受験の前に「人が怖い」と感じ始めたそうですが、第1志望の高校に不合格だったことでさらに精神状態が悪化したと思います。


「もう昔のことだからね。先のことを考えよう」


息子の前で色々なものを捨てました。


色々なものがどんどんゴミ袋に入れられていくのを見て彼なりに「過去」を少しは流せたのかもしれません。


何とか、その後から、授業に出席し、

期末テストも受けることができるようになったのです。


「夏休みの学校の夏期講習に申し込みたい」

とまで言いました。


それでも、学校に行く時の表情は虚ろで、


辛そうでした。


お昼は一人で図書室で過ごしている、、と聞き、

胸が痛みました。


学校に馴染むとか馴染まないとかそういう

レベルの話ではなく、

明らかに彼の「脳」が「制御不能」になってしまい、何度いい聞かせても、外の世界を怖がってしまう。

そんなイメージです。


今だからこんな風に書けますが、当時、

日々、恐怖におののいていました。


「どうしてこうなってしまったんだろう?」

「何が起こっているんだろう?」

「何か霊にとりつかれているのでは?」


でも、、悪い夢であってほしい。


次の日には、何事もなかったように、

以前の元気いっぱいの息子に戻っている、、、


きっと夢なんだ。


きっとある日、何かのきっかけで、元の彼に

戻っている日がくる。


、、、夢であってほしい。


どれだけそう願ったことでしょう。




(続きます)