高校中退した息子のこれまで(30)
英語強化合宿の日、何度も行き渋る中、細心の注意を払ってやっと連れてきた学校。
校門から車で入り、現地行きのバスのところで降ろすと、運転手さんや、同伴の係の人たちの目もあったためか、
息子は観念したのか、のろのろと校舎に向かって歩き始めました。
さて、これから息子が忘れたという
タイツ(寒いから帰る、と言いだしかねません)と、スマホの充電器(スマホは使用禁止なので本来なら必要ないのですが、、これも
合宿に行ってもらうためなら、と思いました)を売っているコンビニで見つけて、
バスの出発前には届けなくては。
急いでUターンするとコンビニを探して走ります。
確か大通りにあったはず、、、
車を走らせます。
しかし、自宅にどんどん近づくのみでコンビニは見当たりません、、、
どうしよう、、、買わないと、、合宿に行かないと言って具合が悪いと先生に嘘をついて戻ってくるかもしれない、、、。
スマホに手をやるとメッセージが入っています(ラインは嫌だとのことで教えてもらっていません)。
「スマホの充電は友達に借りるからいい」とのこと。
良かった。
タイツは、、もう友達と一緒にいるだろうから、きっともう気にしていないでしょう。
良かった。行ってくれた。
本当に良かった。
車の中で神様にお礼を言いたい気持ちでした。
けれども合宿先から携帯に本人から電話が来ないか。
または先生から連絡が来ないか。心配は心配でした。
例えば、人目が怖いとどこかへ逃げてしまったり、具合が悪くなったり。
↓
編入後はプールの授業を抜けて突然帰ってきてしまったこともありました、、、
https://www.joyjoytree.site/entry/2019/03/03/085201
2泊3日でしたが長く感じられました。
でも同時に、彼がいないとこんなに楽なんだ、と気づきました。
夜寝る時間の管理。
朝起こす声がけと支度をさせ、車で学校まで
送っていく。帰りは迎え。
当時は仕事をやめていましたが、それでも
すごく大変でした。
だから、すごく楽でした。
とりあえず、参加するだけでいい。
きっと、皆の中に入って生活することで
馴染める、学校生活も苦痛でなくなる。
そう信じていました。
そして、まさにその通り、
帰宅してから彼の嬉しい言葉を聞くことが
できたのです。
「まあまあ楽しかった。」
「朝起きられる自信もついた。」
この時は、やった!と思いました。
これで大丈夫。きっと大丈夫。
そう思ったのは浅はかでした。
その後、二学期の期末テストなどもきちんと受け、やれやれ、という時に、
また調子が悪くなり始めたのです。
深まった秋も終わり、冬が本格化する頃でした。彼の異変に気付いてから、
半年以上経っていました。
(続きます)